深い思考を促す公民の問い

東武鉄道の経営戦略

 
東京スカイツリーがある場所は,かつては東武鉄道の貨物駅でした。
スカイツリーがある場所の1982年のようすです。
 
電車や貨車が留置されていた広大な場所が,電波塔と一大商業施設となり大きく変貌しました。

ところで,東京スカイツリーの天望デッキにはカフェがあり,そのカフェは,南西側に面しています。


 東武鉄道は,浅草を起点に日光など北関東に多くの路線を持っています。東武鉄道のターミナル駅のひとつである浅草はスカイツリーの西側にありますが,南西側にあるカフェは,東武鉄道の路線が延びる方角には背を向けた格好になっています。自社の沿線に注目させたいところでしょうが,なぜ南西側にカフェを設けているのでしょうか。
 スカイツリーを中心とした地図はつぎのとおりです。地図中の赤い矢印が南西の方角です。

 
 スカイツリーから東京の街を見ると,その景観には方角によって異なる特徴があります。
 東京スカイツリーから見た東京の街なみ

スカイツリーの立地とカフェの方角から,問題をつくってみました。以前に,東京ドームを本拠地としていた時代の日本ハムファイターズを取り上げたことがありますが,東武鉄道の経営戦略も似通うものがありはしないでしょうか。
Iレベルの問い
・スカイツリーから見た各方角の景観の特徴を説明しなさい。
・スカイツリーから見た景色をそれぞれの方角にあわせて白地図上に配置しなさい。

 Cレベルの問い
・なぜ南西側に喫茶室が設けられているのか考察しなさい。
・なぜこの場所に貨物駅が置かれていたのか考察しなさい。

Eレベルの問い
・ある鉄道会社を選び,遊休地の活用計画をつくりなさい。