深い思考を促す教科横断の問い

複数の教科のコラボレーションによって思考させる問題を考えます。

 すぐにできることは,日本語で書かれたプリントを英文にすることです。また内容面で,もともとの日本語のプリントを日常生活の場面などの会話文とすれば考える道筋を示すことができますし,英文にした際も実用的なものにできます。実社会・日常生活と関連の深い課題を用意することは,思考をアクティブにするために有効です。

地理の内容で「気候」の単元の導入部分の例を示します。

福山の気候

この例では,「気候要素と気候因子」の導入部分を会話文としてあります。日常生活の場面で考えさせること自体もアクティブ・ラーニングを進める上で有効な方法です。授業では「この会話部分を英語に訳してみよう」と投げかけました。英語版のプリントを次に示します。もともとのプリントがNo.12で,英語版は+αの文字をつけました。単語のみ空欄とした基本版が+α1,全訳チャレンジ用の解答例が+α2です。

合科的問題(地理×英語)

※英語版の作成には同僚教員の協力を得ました。また,訳した英文を外国語科の先生に持参すると添削してもらえる旨を生徒に伝えたところ,実際にチャレンジする生徒が出ました。教科横断の教材や試験問題作成には,単元選択の目利きとともに,教師間の協力体制も必要で,それもカリキュラム・マネジメントの一部と言えます。

 「教科横断の作例 1」以降のページでは,さらに思考・表現させる問題の例を見ていきます。