深い思考を促す地理の問い

時刻表をもとに考えさせる問題です。地理と時刻表(特に航空時刻表)とは相性がよく,しばしば素材とされてきました。よくあるのは,国際線の航空時刻表を用いて,時差と飛行時間をもとに現地時間の到着時刻を問う問題です。
 作例4,5では国内線の航空時刻表を用いて思考・表現させる問題を示します。

東京福岡間の航空時刻表1
[解答例]
日本付近の上空には西から東に向かってジェット気流とよばれる強い西風が吹いている。この風は福岡発東京行きの便にとって追い風となる。一方で東京発福岡行きはこの風を避けて飛行するため,30分の所要時間差が生じる。


※「航空機が飛行する高度1万メートル付近を吹く風の名称を用いて」という部分はカットしたほうが,よりCレベルの問題らしくなります。ただしそのような出題をするためには,授業中の説明を担当者間で十分調整しておくことが必要です。(解答例の文を授業で説明しておいて覚えさせておいたのでは,思考させる問題ではなくなります。)

Iレベルの問題例

 「福岡発東京行きの便の追い風となる強い西風の名称を答えなさい。」 (解答例:ジェット気流)

Eレベルの問題例

「東京発福岡行きと福岡発東京行きとで所要時間が異なる理由を考察しなさい。」