深い思考を促す教科横断の問い(総合)
オリンピック・パラリンピックまであと1年
2020年夏に開催されるオリンピック・パラリンピック東京大会まで,あと1年です。東京開催が決定した2013年以降,この大会に関してさまざまなできごとがありました。シンボルマークの決定経緯,競技場の設計と建設,東日本大震災との関連,マスコットキャラクターの決定,名前の決定,暑さ対策,サマータイムの構想,築地市場の移転,インフラ整備,羽田空港の国際線強化と成田空港との関係,観戦チケットの販売・・・まだまだありそうですね。
オリンピック,パラリンピックの招致や開催については,政治的な側面も多いので授業で取り扱うには慎重さを要し扱いにくいと思う人もいるでしょう。しかし,主体的に考えさせたような体裁をとりながら実は教師の望む答に誘導する,というのではないやり方で「なぜ~なのだろう」を考えさせる素材として,このテーマは憲法第9条や原発と同様,かえって好適なのではないでしょうか。
Iレベル
・この大会であなたが注目する競技を一つ取り上げ,その競技をよく知らない人に説明しなさい。・この大会に向けて起こっていると考える変化を街のなかから見つけなさい。(写真はその一例)
Cレベル
・この大会に関連するできごとから一つを選び,選んだ理由を説明するとともに,そのできごとの内容を日本語がわからない留学生に説明しなさい。・この大会に関するマスメディアの扱い方を一つ取り上げ,是非を論じなさい。
・大会期間中の市民生活がどのような影響を受けるかについて,さまざまな居住地域や職業を想定して論じなさい。
・オリンピック・パラリンピックとあなたとはどのように関わっているか(どのように影響を受け,影響を与えているか),できるだけ多くの面から考察しなさい。
Eレベル
・1964年大会と2020年大会とを比較しつつ,オリンピック・パラリンピックが日本社会と日本人に与えた影響を考察しなさい。・この大会が今後のオリンピック・パラリンピックに与えると考えられる影響を予測しなさい。