深い思考を促す地理の問い

 時刻表をもとに考えさせる問題をもう一つ。作例4と同じく国内線の航空時刻表を用いていますが,季節間比較も含めて思考・表現させる問題です。

東京福岡間の航空時刻表(夏と冬の比較)
[解答例]
日本付近の上空では,年間を通じて西から東にジェット気流という強い偏西風が吹いている。東京から福岡に向かう航空機にとってこの風は向かい風となる。また,この気流を避けて遠回りのルートで飛ぶことにもなるため,ジェット気流が追い風となる福岡発東京行きよりも,多くの飛行時間を要することになる。この風は特に冬に強く吹くので,上下便の夏季の所要時間差が5~10分であるのに対し,冬季は30分の差を生じている。

※最後の「ナカジマ」の発言にある「風の名称と風向と,その風が特に強くなる季節を述べて」という部分をカットすると,一層思考させる問題になります。
※この問題は比較的短距離の国内線の時刻表ですが,国際線では,上下便の所要時間差が1~2時間にもなる場合があります。航空会社のホームページにも,この話題が登場しています。(日本航空のページ


Iレベルの問題例

「このような所要時間の違いをもたらしている風の名称を書きなさい。」 (解答例:ジェット気流)
※この素材を用いてIレベルの問題はもったいないし,思考している生徒を正しく評価しないのは失礼ですね。
 

Eレベルの問題例

「この風は偏西風の一種である。偏西風が地形,気候,人間生活等に影響を与えている例を一つ説明しなさい。」