深い思考を邪魔するもの(4)
<卒業研究をICEモデルで分類する>
高校の試験問題を分類したICEモデルで,今度は卒業研究テーマを検討する。
Iは,自分が既に知っているか,裏付けを得たい問い(一般的に誰でも容易に見出しそうな問い)について,答えを示したり,広く紹介する内容。問いに対する答えは想定内に収束する。意外だったとしてもそれは「へぇ,知らなかった」という驚き。
Cは,Iをもとにして複数のケースを比較したり,複数の視点から検討したり,Iの答えを見出した経過をまとめたりする内容。
Eは,これまで示されていない視点を見出し,新たな問いを立てて解決にいどむ内容。「へぇ,そんな見方ができるとは思いつかなかった」という驚き。
こんな言い方もできる。
Iレベルは「調べ学習」レベルで,自分がもともと目をつけている(気になっていた)ことについて「へぇ~」と思う内容のものである。高校の卒業研究にはこのレベルのものが相当多い。しかも,最初に見つけた文献一つだけを基にしている場合もある。せめて参考文献は異なる立場のもの複数とするべきである。
Cレベルなら,高校生の研究としてまずまず手間をかけたものといえる。統計資料として最も信頼できるのは官公庁の白書またはウェブサイト,そして企業のIR資料である。卒業研究ではここまでは見たい。
Eレベルに達するにはIやCの内容も当然踏まえた上で目の付け所に対して「へぇ~」と思わせることが必要になる。それが「新しい価値を付け加える」ということであり,「巨人の肩の上に立つ」ことでもある。
卒業研究の例を,タイトル及びICEモデルの各段階別に分類して以下に示す。
レポート小論文をまとめる際に注意すべき「小論文ABC」
プレゼンテーションを成功させるためにやるべきこと・やってはいけないこと
高等学校の卒業研究について参考になるサイトを3つ紹介する。
高等学校段階における卒業論文カリキュラムの検討 (大貫眞弘・竹林和彦)
高校生のための論文アウトラインの作り方 (齋藤祐)
図書館を使った調べる学習コンクール(公益財団法人図書館振興財団)
1 | 2 | 3 | 4
Iは,自分が既に知っているか,裏付けを得たい問い(一般的に誰でも容易に見出しそうな問い)について,答えを示したり,広く紹介する内容。問いに対する答えは想定内に収束する。意外だったとしてもそれは「へぇ,知らなかった」という驚き。
Cは,Iをもとにして複数のケースを比較したり,複数の視点から検討したり,Iの答えを見出した経過をまとめたりする内容。
Eは,これまで示されていない視点を見出し,新たな問いを立てて解決にいどむ内容。「へぇ,そんな見方ができるとは思いつかなかった」という驚き。
こんな言い方もできる。
Iレベルは「調べ学習」レベルで,自分がもともと目をつけている(気になっていた)ことについて「へぇ~」と思う内容のものである。高校の卒業研究にはこのレベルのものが相当多い。しかも,最初に見つけた文献一つだけを基にしている場合もある。せめて参考文献は異なる立場のもの複数とするべきである。
Cレベルなら,高校生の研究としてまずまず手間をかけたものといえる。統計資料として最も信頼できるのは官公庁の白書またはウェブサイト,そして企業のIR資料である。卒業研究ではここまでは見たい。
Eレベルに達するにはIやCの内容も当然踏まえた上で目の付け所に対して「へぇ~」と思わせることが必要になる。それが「新しい価値を付け加える」ということであり,「巨人の肩の上に立つ」ことでもある。
卒業研究の例を,タイトル及びICEモデルの各段階別に分類して以下に示す。
レポート小論文をまとめる際に注意すべき「小論文ABC」
プレゼンテーションを成功させるためにやるべきこと・やってはいけないこと
高等学校の卒業研究について参考になるサイトを3つ紹介する。
高等学校段階における卒業論文カリキュラムの検討 (大貫眞弘・竹林和彦)
高校生のための論文アウトラインの作り方 (齋藤祐)
図書館を使った調べる学習コンクール(公益財団法人図書館振興財団)
1 | 2 | 3 | 4