ディベートや小論文で取り上げられるテーマは,どちらが絶対に正しいと決められないものであることが基本である。個々の人間にしても,内部に二面性,アンビバレントを抱えているのが普通だろう。たとえば,過疎化が進む地域に住み地元が活気を取り戻してほしいと思っていそうな高齢者が,子供や孫が東京や海外に住んでいるのを誇りに思っている内容の投書が,新聞の投書欄でしばしば見受けられる。