3つの経済主体ということをよくいう。企業・家計・政府の3つである。企業は主に生産,家計は主に消費,政府は主に財政という活動の主体である。われわれは家計の立場のことは経験的にわかっている(つもりでいる)が,企業・政府という主体とも無関係ではいられない。社長の立場と財務大臣の立場にも立って考えてみることが必要だ。
(狭義で企業とは)個人商店でない民間の企業(いわゆる会社)を指す。
(広義で企業とは)生産活動の主体を幅広く指す。たとえば,いわゆる会社のほかに,個人商店・農家・農協・郵便局・日本銀行・水道局・市営バスなども企業と考える。
企業についてのポイントは2つある。
(ア) 現代の企業の中心は株式会社である。
(イ) 私企業は利潤を目的として活動する。
(企業の分類)
公企業 ―――――― 国(郵便・造幣など)
地方(水道・バスなど)
私企業 ―――――― 個人(個人商店・農家など)
法人(株式会社・有限会社など)
公私混合企業―――― 日本銀行・第3セクター企業など
公私混合企業にはさまざまな形態がある。地方自治体が一定以上出資しているものを第三セクターという。全体としては民間の比重が増えつつある。規制緩和,小さな政府などと呼ばれる流れである。